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週末。



俺がFF11にログインしたとき
LSの何人かがバルクルム砂丘に集まりつつあり、
レベル21前後のパーティをするようであった。



レベル21・・・俺の場合、黒魔が丁度レベル21である。
俺も行きたかった。
フレと遊ぶ数少ないチャンスを逃がしたくなかった。
半ば衝動的に「俺も行っていい?」と言いそうになったその瞬間――





パーティへのお誘いがあった。





ログインして2~3分しか経っていない。
しかもパーティ参加希望も出してない。
にも関わらずのお誘いであった。





そうだった・・・今は赤魔の育成を最優先すると決めた身。





もう少し。
もう少しの辛抱で目標を達成する。
そしたら心置きなく獣使いとして思いっきり遊べる。

そう自分に言い聞かせて、パーティ参加を了承。
指定されたキャンプ地に赴く。




パーティ中、本当はフレと遊びたかった気持ちを紛らわすべく
LSの皆との会話に積極的に首を突っ込んでいたら
少し発言がヒートアップし過ぎてしまったようである。
反省。


そんな中、フレの一人が俺の腰痛を気遣い、
「痛いの 痛いの 飛んでけー」とテルしてくれた。
その言葉にどれだけ救われたような気がしたことか。

頑張るぞ

気合も新たにパーティ戦に励む。






俺が戦列に加わってから、2時間ほどでパーティは解散。

次のレベルアップに必要な経験値が26000近くもあったので
このときのパーティだけではレベルアップこそしなかったものの、
伸び悩んでいた弱体スキルは青字になっていた。


解散後、パーティメンバーが何かしらの瞬間移動系の方法で
その場から次々と立ち去っていく中、
手持ちのデジョンカジェルはリキャストが間に合っておらず
呪符デジョンなども持ってきていなかった俺は
その場から否応ナシに一人で帰り道を模索しなくてはならなかった。


本の地図を片手に、コンパスと風景を頼りに進む。


・・・にも関わらず、来た道と違う道を辿ってしまい、
迷子になりかけたりもしたが
その道も目的の場所に通じていたので助かった。



無事、街に戻ったことをLSに報告。
地図ナシで出掛けた自業自得のバカ者が
街に帰ってきただけのことなのに
おかえりと声をかけてくれるフレに癒された一夜であった。




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